連続講座

グループワーク

5つのグループを作り、それぞれのテーマから「女性差別撤廃条約」実現のための情報を「探し」「読み解き」「届ける」ためのグループワークを同じグループで連続して行いました。

グループ1「女性議員 × 地域」

女性地方議員を増やすために、グループで「見える化マップ」を活用して各地域で活用できるリーフレットを作成しました。

最初に、内閣府男女共同参画局の「見える化マップ」を活用し、グループ参加者の居住地域の女性議員数を調べました。
参加者の各市町村の女性議員比率について読み解き、「なぜ女性議員が必要なのか」ということや女性議員の人数を増やしていくための情報を分かりやすく伝える方法について、検討をしました。
最終的に女性の政治参画について活動をしている人を対象としたリーフレットを作成することとし、「見える化マップ」と各市町村の女性議員数の推移を掲載。

リーフレット内にQRコードを記載し、受け取った人がそこからさらに情報を探し、深めてもらえるようにしました。

グループ2「性と生殖 × 世界」

 「性と生殖」をテーマにし、思いがけない妊娠で困難を抱える女性を支援するメンターへ向けて、実際の支援で役立つ情報をピックアップしたリーフレットを作成しました。

最初に「性と生殖」をテーマに「中絶」をめぐる状況について情報活動を開始しました。 

作成する工程で注意したことなどは、以下の3点です。  
まず「探す」では、「中絶」で検索すると無限に広がる可能性があるため「若年層の中絶」に焦点をあてたこと。 
つぎに情報の「送り手」として一番悩んだのが「用語選び」で、上の赤文字の「思いがけない」の部分です。 
「予期せぬ」なのか、「望まない」なのか、ストーリー性によって大分印象が違うね、など情報の信頼性をあげるため、様々なシーンを考え決定していきました。 
 最後に「届ける」ですが 、フィルターバブル、エコチェンバーなど障壁があるよね、若者イコールSNSで情報が届くとは限らないという点はどうすればいいか、ということも話し合いました。

グループ3「男性 × 変化」

男性の意識の変化や現状について調べ、意識と実際の制度の掛け違いなどについて整理し、ジェンダー平等実現のためにアプローチする部分を発信するSNSページを作成しました。

「探す」では、グループ参加者が気になる情報を知らべました。
その中で、賃金格差や生活時間など、男性のライフスタイルの変化の難しさが見えてきました。
そこで、さらに詳しい情報を持ち寄り、「読み解く」の中で共有・検討をし、育児に参加したくとも職場の理解や家計の厳しさから育児休業の取得が難しい、という現実が見えてきました。
一方で、男性の育児休業取得が産後うつの予防に関わることなどから、男性だけの問題ではなく、女性や子どもなど家族全体の生活に関わるものと共有しました。
「届ける」では、20代~50代の世代へ向けて、SNSで現状と課題を発信し、自分たちの生活や子育て世代のサポーターとして考えてもらえるよう、ツールを作成しました。
情報の次数に注意し、またグループ内で話し合って足りないと思われる情報は、また「探す」という作業を繰り返して取り組みました。

グループ4「選択議定書 × 取り組み方」

 選択議定書とわたしたちの生活との関連性について調べ、若い女性や学生に向けて選択議定書や日本の状況などが分かるリーフレットを作成しました。

「探す」のグループワークでは、グループ参加者とディスカッションを行いました。
その中で、「女性差別撤廃条約啓発があることは知っているが、どう周知啓発してくかが課題」「地域での活動の母体をどう作るか課題に感じている・関心ある人たちが繋がることが重要」などの意見が出ました。
そこで、雇用や賃金の平等、夫婦同姓の問題についてなど、参加者それぞれが選択議定書と生活の関連性について調べたことを共有し、労働基準法や個人通報制度などの観点から考察・読み解きを深めました。

その際、「なぜ選択議定書に批准しないのか?」というテーマが出され、また、女性にとって司法に壁があること、「司法の判断が男女平等であるのか?」という疑問から、女性裁判官の比率にフォーカスをし、若い女性や学生へ向けたリーフレットを作成しました。

グループ5「条約 × SDGs」

女性差別撤廃条約とSDGsの関連性について深め、企業の経営者・管理者層へ発信することを目指してグループワークを行いました。

情報を探す段階では、女性差別撤廃条約もSDGsもテーマが幅広く、情報の整理やピックアップがとても難しく感じました。
その中で、現在は多くの企業がSDGsの取り組みを行っているものの、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」への関心はあまり高くないことや、女性差別撤廃条約を意識した取り組みは行われていない状況が読み解けました。

一方で、2つの理念を併せて取り組んでいくことで、社員を大切にすることに直結し、企業にとっても大きなメリットになるのではないかと、グループの中で話し合いました。
そこで、企業の経営者・管理者層をターゲットに情報を届けることを目指し、パワーポイントか冊子の資料作成に向けて内容を検討しました。